「もしも、会社の倉庫が、次のヒット商品を教えてくれる場所だとしたら…」
「もしも、日々の出荷作業が、お客様を熱心なファンに変えるきっかけになるとしたら…」
多くの倉庫は、保管と出荷をこなすだけの「守りの拠点」だと思われています。しかし、そこに蓄積されるデータは、マーケティングや事業戦略を劇的に変える「攻めの武器」にもなり得るのです。
日本通運が提供している物流Webアプリ「DCX」は、従来の「在庫管理システム」という側面にとどまらず、「倉庫が未来を創造するためのデータ拠点にしたい」という、新しい視点から生まれました。
徹底した在庫管理で、物流の「守り」を固める
商品を正確かつ迅速に届けることは、納品先の顧客満足度を高めるための基本になります。DCXは、注文やアイテムごとの細かい進捗管理とその共有を通じて、お客様企業の信頼を足元から支えています。
- シリアル番号・ロット管理で確実にトレース
商品が「いつ」「誰に」届けられたかを、アイテム単位に記録・管理できます。特定ロットに問題が発生した場合でも出荷先を正確に特定し、対象範囲を的確に絞り込むことができます。出荷日とシリアル/ロット情報を基に保証期間を正確に管理できるため、アフターサービスや品質対応もスムーズです。
- ロット番号や消費期限指定出荷に柔軟対応
出荷は先入先出法(FIFO)に準拠しつつ、注文指示に基づいて特定のロットや消費期限を指定した出荷にも対応が可能です。品質要件の厳しい商材や、取引先ごとの個別要望にも柔軟に応えることができます。
- 2次元コード活用で検品を効率化
品番・ロット・消費期限など複数情報を、2次元コードの一括スキャンで同時に取得できます。目視照合の回数を減らしたり複数スキャンを抑止することで、ヒューマンエラーと検品の負荷を大幅に抑制します。
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データ分析が導く、「攻め」の戦略展開
日本通運ならではの経験やノウハウは、入庫や出荷のスピードをより高速化させるだけではなく、日々の運用改善によってモノの流れの効率化も追求しています。
そのため「DCX」は在庫管理にとどまらず、蓄積された出荷データや在庫データを活用して事業成長を後押しする戦略立案を支援することができます。従来、経験や勘に頼りがちだった意思決定を、「物流品質に基づいた正確かつ鮮度の高いデータ」に基づいたロジックへと転換することが可能になるのです。
- データに基づくセールやキャンペーン対象のアイテムの可視化
細かい期間別の在庫分析により、「滞留している商品はAとB」といった状況を、カテゴリ別や数量別に特定することができます。在庫費用を増加させていたアイテムは、セールやキャンペーンなどの対象とすることで、コストから売上へと効率的に変えることができます。
- 配送エリア分析でマーケティングを最適化
「商品AはBエリアで伸びている」といった地域別の販売傾向や推移を、指定した期間で可視化することができます。より深い市場洞察が可能になり、エリアを絞った広告や限定キャンペーンの設計に活用し、マーケティングの費用対効果を高められます。
- AIによる需要予測で在庫を最適化
過去の出荷データをもとに、AIを活用したアイテム別の需要予測を自動算出することができます。欠品や過剰在庫のリスクを低減でき、安全在庫やリードタイムに合わせた生産や発注の計画に落とし込むことができます。
多様な出荷連携の手段で、あらゆるビジネスに寄り添う
DCXは事業規模や業態を問わず、最適な方法で出荷データを取り込める柔軟性を備えています。
- API連携
DCXでは、汎用的なオープンAPIである「DCXグローバルAPI」を標準実装しています。そのため、グローバルAPIを自社の基幹システムとの接続に利用すれば、商品情報や注文情報をリアルタイムに送受信することができます。また、Shopifyで構築されたECサイトであれば、Shopify App Storeからアプリをインストールすることで、あらゆるデータをリアルタイムにやり取りできる「Shopify API連携」が可能になります。
- CSVアップロード
多様なデータの並びのCSVファイルについても、項目のマッピングを設定すればそのまま取り込むことができます。取り込み時に元データの列順をアレンジできるため、お客様の既存システムの出力データをそのまま活用することが可能です。またAPI連携されていない補充出荷などについても、配送先コードを用いたシンプルなCSV指示にも対応しています。
- 手動登録
電話やメールなどシステム外で発生したイレギュラーな注文も、管理画面から直接作成できます。商品の在庫数も画面上で表示されるため、在庫状況を確認しながら納品先に対してお客様自身が登録することもできます。
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今回ご紹介した内容は、DCXが持つ機能の一部になります。お客様の課題に合わせて最適な機能構成と活用方法をご提案しますので、まずはお気軽にご相談ください。
DCXはこれからも、日本通運を含むNXグループの総合力と長年の現場経験を生かし、物流課題の解決と事業成長を両輪で支援するパートナーとして、企業の持続的な発展に貢献していきます。
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